先生なんてもういらない。
偽りの好きなんてもう聞きたくない。
私を傷つける人なんて大嫌い。
マンションの下へ降りると、司が段差に座って俯いていた。
「…司」
「おう」
「ごめんね。寒かったでしょ」
真冬の今、司をこんなところで待たせておいた自分にイライラする。
「なんか食って帰る?」
何も聞いて来ない司は、先生と違って大人で、私のことをよく理解してくれてる。
「あのね、私…」
話すつもりだったのに、その後の言葉が言えなくて詰まっていると、ポンと手が降りてきた。
「笑い話にできるといいな」
司の顔を見ると、フッと優しい顔で笑ってくれて。

