「そいつ、昨日の移動中一睡もしないでこの家の事調べてたんだよ」


「え?」




メモをペラペラめくると、確かにそこにかかれていたのは月城グループのことだった。


会社のこと、社長である父さんのこと、役員の名前に父さんのプロフィールまで。





「…どうしたの、これ」




昨日うちに来たばかりなのに、この情報量…もしかして…




「寝ずにこの家の事調べてた。仕事するのに何も知らないままじゃだめだって。」


「いつの間…」




そっか、俺は割とすぐに聖南ちゃんの膝の上で寝ちゃって…




「まぁ、このことは竹田に上手くいっといてやるからあと1時間くらい寝かしとけば?」


「うん、そうするよ」




やっぱり不器用ながらにみんなのこと心配してるんだな、湊。


まあこういうところも湊のいい所なんだけど。