「止まってください」



促されるまま止まったのは、廊下の一番奥のドアの前。


この部屋が1番ドアが大きいような…



コンコン


「旦那様、奥様。聖南様をお連れしました」

「入りなさい」



その声を合図に、よく分からない大きいドアが開かれた。



「失礼致します」

「あ、失礼致しま…す…」



ドアが開くと、部屋の窓際の大きい窓の横に白猫を抱えたお上品な女の人。


そして立派すぎる社長室にありそうな椅子にはスーツを着た男の人がいた。



…誰?




「やぁ、聖南さん。いらっしゃい。」

「お邪魔してます…」



この人、私の事知ってる…?


私はさっきの車の人を含めてみんな見たことない。


もちろんこの家だって…知らない。