「...起きなかったらどうしようかと思った...」





...この状況で甘えてくるなんて、やっぱりお姫様は意地悪だなぁ。





「ずーっとつきっきりでいてくれたんでしょう?やっぱりツンデレだなぁ、聖南ちゃんってば〜」





小さな背中をポンポンとたたくと聖南ちゃんは涙を拭って顔を上げた。




本当はもっとこのままでいたかったけど、今はまだ我慢だ。



こう見えて実は余裕ないんだよ?なんて、聖南ちゃんに言っても伝わらないんだろう。




だって聖南ちゃんは鈍いから。





「昔話ならまだしもとでいくらでも聞かせてあげる。けどその前にご飯食べていい?お腹すいちゃったんだよね、俺」




ヘラッと笑うと聖南ちゃんは抱きついたままぽかんとしちゃって。