「おや、春翔様が」




ビクッ



車の近くまで歩いてきていた春翔に気づき、柳沢さんは運転席から出てお出迎え。




正直なところ、春翔に会いたくないし気まずさMAXの私。



昨日の朝から1度も会ってないし、メッセージやら電話やらは全部無視していた。




私は春翔なんか好きじゃない。

あんなやつ、絶対好きにならないんだから。




コンコン


「聖南さん」




「はい!?」




ドアが開いたと思ったら柳沢さんだった。




あれ、春翔かと思ったんだけど...




「大変申し訳ないんですが、少々手を貸してはいただけないでしょうか...」





「え?」