【聖南side】

「おやおや聖南さん、お疲れ様です。お坊ちゃまとは一緒ではないんですか？」




「春翔は女の子とたちと写真撮ることでまだまだ忙しそうだったので置いてきました。

すいません、私までお迎えに来てもらっちゃって」




解散場所から少し離れた道路脇にとまる黒塗りベンツ。



そこで待っていてくれたのは春翔の運転手、柳沢さん。




荷物が多いだろうからと今日は私も乗せてもらうことになってたんだ。




いつもなら私は歩いて帰るんだけどね。





「いえいえ、本来なら毎日送り迎えをさせていただきたいくらいですので」




「いやいや、そんな。私はただのメイドですから」




「旦那様のお客人ですし、春翔様の大事になさっている方ですから」





柳沢さんだけじゃない。月城家の人達はみんな私にとても良くしてくれるんだ。




使用人がこんなに甘やかされていいものなの？ってくらいにね。