それは...私が春翔のことが好きだからって言うの?




...考えたこともなかった。




まさか、私が春翔をだなんて。




「...わからない」




「え?」




「好きかもしれない。けど...ダメなんだよ、好きになったら」




勘違いしたらいけないんだ。




私はメイドで、春翔はご主人様。


交わることの無い平行線でいないといけない。




春翔の思わせぶりな行動も全部、“ メイドの聖南ちゃん ” へのいたずら心だろう。




ズキッ...




好きじゃないはずなのに...胸が痛むのはどうしてなんだろう。




「そんな顔しないでよ、聖南ちゃん。

ごめん、ちょっと意地悪しすぎちゃったかな...あ、そうだ。別に俺の事は気にしないで今まで通り仲良くしてほしいな」




「うん...私も、仲良しでいたい」




そういうと魁くんは笑ってくれた。




やっぱり、いい人なんだな...