今日も今日とて、告りますのでご覚悟を。



ん? これはもしや……デートOKってこと?

頑張って良い企画を作ったから、ご褒美をやるって言っているの? 

なんてね、そんなわけないか。


「まだまだだからな」

「はい」

「その企画。アイディアは悪くないが、緻密性に欠けている。まず、何を目的とするのか、どこを強調したいのか。ターゲットは誰か、そのための予算、経費、協力を煽るところをもっと明確にしないと完ぺきとは言えない」

「分かりました、もっと詰めてみます」


即答した私に、水瀬さんは少し驚いた顔をした。


「やる気満々だな」

「当然ですよ、デートが掛かってますから」


胸を張って見せる。

内線が入って慌ただしく出ていく水瀬さんを横目で追いながら、先日の同期会で藤原たちと話した内容を思い出した。


『3カ月の約束って言ってたよな、結果が全てとか、首が飛ぶとか』

『そういや、うち(開発部)にも本社から来た人がいるんだけど、本社の方で支社を立て直すための育成チームが組まれたって聞いたよ。うちは指導育成をメインにしてるけど、部署によっては人斬りだったり部署の解体だったりするんだって』

『部署の解体……』

『うん、企画部はそうじゃないかな。3カ月で結果が出ないなら部署は解体。当然、責任者はクビ、もしくは僻地に左遷かな』