奥底からせり上がってくる思いを止められずに、言葉がほとばしる。

「自分が弱かったから、晶さんに寄りかかっちゃったのは悪かったって思う。でもそれは違うの。晶さんだって分かってる。わたしだってずっと、凪が応えたくても答えられない気持ちは分かってた。でもやっぱり凪が好きだからもう一度告白したの。ちゃんと向き直って、凪を諦めたくないから・・・っ」

テレビも点いてない静まり返ったリビングにわたしの声だけが、響き渡り。

「お父さんが素直に許してくれそうにないのだって覚悟してる。時間が掛かっったっていい。それでもわたしは凪と一緒になりたいの、凪しかいないの。わたしを好きなら離れたりしないでよ。わたしを好きって! 堂々と言ってよ・・・っっ」

小さく叫ぶように最後は振り絞って。全部ってくらい出し切った。


凪はきっと。こたえる権利がないって。言うと思った。


・・・・・・凪の愛し方はどこまでも不器用だから。