機械仕立てみたいな天井をぼんやり眺めて。気怠さの中、アキラさんの腕枕に納まってる。
すると隣りで身じろいだ彼が体勢を入れ替えて、覆い被さるように間近でわたしを見下ろした。

「・・・寂しいって顔してるね」

綺麗って表現してもいいような貌が儚げに微笑む。

「セリを泣かせる男は俺だけで十分なのに」

優しく唇を啄まれ、やがて全部がアキラさんに蹂躙される。
しなやかな指使いで、また深いところを刺激され始めるともう。わたしも止められなくなる。

アキラさんを求めてるのか。
抱き締めてくれる腕と温もりを欲しがっているのか。
自分でも境界が曖昧。

凪が好きなのに。
わたしを見ようとはしてくれないから。
その場限りでいい、苦しさを逃したかった。はち切れそうになってる自分の中から。
じゃないと、凪を傍に置いておくことすら出来なくなる。引き離してしまいたくなる。
・・・ダメ、それだけは。
わたしが自分を騙してどんなに卑怯になっても。・・・凪といたいの。
凪にいて欲しいの・・・・・・。


アキラさんに奥まで揺さぶられながら、何かが込み上げてきて。涙がひと筋、流れ落ちた。

「・・・セリが欲しいだけ俺をあげるよ」

耳許で聴こえた優しい囁きが、わたしを追いかけてきて。
どうしようもなくて必死にしがみつくだけだった・・・・・・。