上辺の慰めや気休めなんかじゃなく。味方だってさり気なく後ろから後押しされる。優しい言葉より何より、温かく掬われる。彼だけじゃなく。多紀さんも他の人も、何も云わずに見守ってくれてる。

「・・・ありがとう本条さん」

少し泣きそうに微笑めば。

「大島が戻っても自分を離したがらないくらい、お嬢をきっちり守り通してみせますから。どんと任せてくださいよ!」

大袈裟なくらい自信たっぷりに返った。






三年ていう長さは。時には果てしなく感じるだろうし、過ぎてみればあっという間に思えるかもしれない。
 
不安が欠片もないなんて言わない。でも信じられないならそこで終わり。

大丈夫。・・・言い聞かせる。

今度こそちゃんと好きって言わせるまで。

わたしが諦めるなんて、死んでも思わないでね? 


ココロの中の凪に向かって、淡く笑んでみせた。