「涼香、あんたが専務の事、何もないって言うなら、行けなんて言わない。私達双子よ?分からないとでも思ってるの?」

「瑠璃…」

「さぁ、今日はトップモデルのRURIがスタイリストやってあげるんだから、頑張ってきなさい!」

バンっ…

「痛っ…」

瑠璃が思いっきり背中を叩いた。

私は瑠璃に背中を押され、酔いを覚ましに顔を洗いに行った。

「これでどう?」

鏡に映った自分を見て言葉が出なかった。

「感動した?」

うんうんと、頷くしか出来なかった。

「…あ、ありがとう、瑠璃」

「これで振られたなら、諦めもつくでしょ?RURIと姉妹なんてこれじゃバレないから、安心して。涼香のいいところ引っ張り出したからね」

さすが、モデルをやってるだけはあるなと思い知らされた。

瑠璃ありがとう…

瑠璃は私にコートを着せて、行くわよと駐車場に向かった。

「天城、もう一回ブリリアントホテルに行って!早く!」

「え?涼香さん?あ、あぁ、乗って」

天城さんは、瑠璃に続いていつもと違う私が来たのを見て驚いているようだったけど、瑠璃の気迫に押されて車を発進した。


そして、ホテルに戻った。