責任…
俺がこの為に、動いていた事の答えを急ぐ必要があった。
そう、SEIWADOとの業務提携の話だった。

そして、まさかそのSEIWADOの社長の妹が涼香だったなんて…

知らされた時の衝撃は、言葉では言い表せない。
そして、涼香自身がSEIWADOの後継者指名されていたとは…
俺の秘書をし始めた時に、感じていた違和感はこれだったんだと、思った。
妙にビジネスセンスが、あると思っていた。
そして、SEIWADOに戻れと言われたのに、俺と一緒にやっていきたいと言ってくれた涼香。

無事、SEIWADOとの契約も終わり、鏑木物産との揉め事も、決着が着いた。

そして、涼香の兄から最後に一言。
もう一つ隠してる事をぶちまけろ、と。まだ涼香は何かを隠してるのか?
これ以上なにを?
もしかして、結婚してるとか?いや、まさかな…

落ち着くと思った俺の頭の中は、軽くパニックを起こしていた。

そして、意を決した涼香が告白をしてくれた。
自分がモデルのRURIの双子の妹だと。
秘書スタイルではなく、表情を変えた涼香を見て、あぁそこにいるのはモデルのRURIだと言われたら、間違えてしまうだろう。
君が隠したかった、本当の事とはこれだったんだね。

ツマラナイ女だと思われたくなかった、と涼香は言ったが、俺は彼女の全てが愛おしいと思っている。
その俺がそんな事を思う訳もないのに、長く苦しんでいただろう、涼香も。


全てを聞いた俺は涼香にプロポーズした。
もう、離れたくはなかった。
彼女と一生いたい、そして幸せにしたかった。