そんなこんなで一週間…まぁ見事に友達作るの失敗したんですけど、と言っても作ろうとしなかったからいいか。

「ふぅ、ほんと学校ってだるい」
(早く授業終わんないかなぁ)

キーンコーンカーンコーン

「やっと終わったぁ〜、」
「お弁当食べ行こ!」
「今日は中庭でも行く〜?」

聞こえるのは教室のあちらこちらからみんなでどこで食べるか、そんな話。もちろん私は例外…だけれどね

「保健室…行こうかなぁ」

***
ガラッ
「リョーちゃん」

シーン

「いないか…」

バシッ

「ふぁっ!」
「ふぁってなんだふぁって」
「リョーちゃん」
「バカッ学校でその呼び方は辞めろって言ってんだろ!」
「そっちこそ頭叩かないでよ」
「あぁ?お前が叩きやすそうなとこに居るのがワリィ」

何それ理不尽すぎでしょ!
「で、どうした?具合でも悪いか?」
「違う、昼食べに来た」

リョーちゃんこと菅原遼平は幼馴染のお兄ちゃんみたいな人でこの学校の保健医さん

「またか…たまには違うととこで食べたらどうだ?」
「嫌」
「でもなぁ」
「じゃあいい、昼食べないから」

そう言って出ていこうとすると

「あーもうわかった、いいよここで食べて」
「食べるき失せた」
「バカッちゃんと食べやがれ!」
「っ!リョーちゃんだって知ってるでしょ!?私がここに来た理由くらい」
「わかってる、だからいいって言ってんだろ?つっても今日はこれから会議だから、特別にほれっ」

で渡されたのは

「鍵?」
「この学校の屋上のな、基本は生徒立入禁止なんだが先生の許可があれば例外」
「で、どうしろと」
「今日はここでちゃんと飯食ってこい」
「……誰もいない?」
「いないよ、だからな?」
「はぁ、わかったよじゃあね」

***
このとき私は

「誰もいないけど、誰も来ないとは限らないぜ琴」

ってリョーちゃんが言ったのを知らなかった。

***