そんな理佳先輩を
雄哉先輩もしっかりと抱きしめている。

あー…もうだめ。

そう思った時には
私の頬にも涙が伝った。

「…結衣ちゃん?」

「え…?あぁ、ごめんなさい…!
 私、帰ります。」

耐え切れずその場を飛び出した。

走って走って最寄りの駅へ着いた。

だけどこのまま
電車に乗る訳にもいかず
涙が止まるまで木の陰に隠れていた。