「ね、結衣ちゃん。」

先に口を開いたのは理佳先輩だった。

「…なんですか?」

「私ね、雄哉君の事
 ずっと気になってたんだ。」

……っ

「そう、なんですね。」

「うん、だから今日
 誘ってもらってすっごく嬉しかったの。
 雄哉君の事たくさん知れた。」

屈託のない笑顔で
そんな事言われて、
絶対ないけど
実は私が好きな事気付いてて
わざと言って来てるんじゃないか
って思う私はやっぱり性格が悪い。

込み上げてくる涙を
零さないよう我慢するのに
精一杯だった。

なのに……