理佳の本性には
驚いたけど、それどころじゃなかった。
俺はもう一度深く頭を下げて


「俺と、別れてください。」


その後、頭上から降ってきたのは


「早く行けば?とられるわよ。」


という、承諾を含んだエールの言葉だった。


「ごめん…、ありがとう。」




俺はその場を駆出し、体育館へ向かった。
スマホを開けば
既にステージが始まっている時間だった。


やっべ…。

急がないと…。