やってきたのは
文化祭では使用されていない棟。


「何?話って…」「……ごめん!!」


俺は床に頭が着くんじゃないかって位の勢いで
頭を下げた。


「…え?」


戸惑う理佳に向けて言葉を続けた。


「俺、他に好きな奴が出来た。
どうしても、誰にも取られたくないんだ…。
今になって気付いた。
理佳の事はちゃんと好きだった。
でも、それ以上に好きな奴が出来た。
ずっと頭から離れないんだ…。
あいつの笑った顔とか
たまに素直になって真っ赤にした顔とか
全部が…」「もうやめて!!!」