やってきたのは裏庭。
もちろん人がいないから。


私達だけなのを確認したのか


「なによ、いきなり。」


本性で話し出した。


「理佳先輩に一言言いたくて。
結衣が先輩みたいな
”ずるい事”はしたくないって言うんで。」


ずるい事を強調して
嫌味たっぷりに愛依が言った。

いや、私は言うって決めたわけじゃないけど…

ね?という表情を向けられては
頷くしかない。


「はぁ?ずるいってなによ。どこが?
先にあっちが私を好きになったんだから
問題ないでしょ?」