先輩、気付いて下さい。

熱で弱ってる先輩が可愛くて。
素直で。
そんな潤んだ目で見られたら断れない。


「分かりました。
 ここにいますから。寝てください。」

一旦手を離し、冷えピタを貼る。

そしてもう一度私の手に
自分の手を絡めてきた。


「結衣の手冷たくて気持ち―な…。」

こっちは永遠ドキドキ
しっぱなしだったけど
すぐに雄哉先輩は眠りに落ちた。
そして、私は名残惜しいまま
そっと先輩の手から自分の手を離した。


眠った先輩の顔を眺める。
まつ毛は長いし肌は綺麗だし
鼻も高いし、本当に整ってる。