だけど
何でそれをわざわざ
言いに来たのか分からなくて
聞いてみた。


「あの、それをなんで私に?」

すると、あぁそうそうと
思い出したように続けた。


「今日の配布物、あいつんちに
 届けてくれない?」


…ん?
私が雄哉先輩に?

「理佳先輩が行けばいいのでは…?」

本当は嫌だけど
そっちの方が雄哉先輩も
喜ぶと思う。
本性は知らないままだから…。

そう思っていると


「ダメなの。早く行って。」

無理やり私に配布物を持たせ
自分はさっさとどこかへ行ってしまった。