「…だから言ったでしょ?愛想悪いって」
「でもあいさつくらいは返してくれてもよくない!?
喋るの嫌ならちょっと頭下げるとかさー!
あー!もう思い出すだけでムカつく!」
始業式が行われる体育館に向かう。
体育館に全生徒が向かうから廊下は生徒で溢れてて、前になかなか進めない。
その間に真白にさっきあった持田無視事件を話していた。
クラスメイトの男子とはある程度話したことはあるけど、あんなに愛想悪い男子は初めて。
夢に出てきたあいつは意地悪だけど、あんなに愛想悪いわけじゃない。
優しいときはなんだかんだで優しかったし……
「…いない奴と比べてどうすんのよ」
「だって今日夢に出てきたから……ってなんであたしの考えてることわかったの!?」
「普通に声に出てたけど?」
あいつの方が愛想いいのにって言ってたわよと真白に言われ恥ずかしくなる。
あいつのことを考えていて口からでた言葉に気づかないなんて、どんだけ考えていたんだ。



