もしも叶うなら、私はもう一度この大空に恋をする。




教室に戻って自分の席につく。
真白はあたしの前に座るとすぐにスマホをいじり出した。



あたしは気付かれないように隣の席を見た。
隣には持田が相変わらずイヤホンをつけてスマホを見てる。



授業を間違えたからもちろん日本史の教科書は持ってないわけで、隣に見せてもらわないと授業についていけない。



だから持田(こいつ)に教科書を見せてほしいと声をかけたいんだけど……



思い出すのは登校初日にあった持田無視事件。
きっとまた声をかけても睨まれるだけで終わるのは目に見える。



でも教科書がなくてまた先生にペナルティを課せられるのはもう勘弁。



そうこうしてるうちに授業開始の時間がどんどん迫ってくる。



こうなったら嫌でもこっちの話が聞こえるようにすれば…っ!