「家?疲れたのか?」
「ううん、疲れてない。
けど…家で大雅と二人がいい」
俺の袖をそっと掴む志乃。
どこか照れくさそうだ。
また志乃は可愛いことを言い出す。
もちろん断るはずもなく、俺たちは家へと向かった。
「家に帰ってご飯食べたらね、お昼寝しようよ!」
「はぁ?昼寝?
朝ゆっくり寝ただろ」
「寝たけど休日だもん。
大雅と二人で寝るのー!」
これは俺とベッドで寝るという意味が込められている。
けど家に来られたらどうすることもできないから、今日もまた俺は志乃を甘やかして後悔する。
家に帰れば、理性と闘う時間が待っていた。