「……志乃」
「んー?どうしたの…」
志乃が俺の方を向いた時、その唇を塞いでやった。
映画が始まったが、そんなのお構い無しで。
そっと唇を離せば、志乃の顔は暗くてもわかるくらいに赤くなっていた。
「こ、ここ…映画館…!!」
「そうだな」
「そうだなじゃなくて…!」
「志乃が悪い」
「私悪くないもん…!」
「あんまうるせぇとまたするぞ」
俺がそう言えば、顔を赤くしたまま黙る志乃。
その顔を隠すように俺の腕に埋めようとしてきた。
だからそれが逆効果だっていうの、そろそろ気づけってのこのバカ。
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