「何観る?大雅、何観たい?」
なんだか遠足ではしゃぐ小学生のようで、思わず笑ってしまう。
「大雅…?どうして笑ってるの?」
「なんでだろうな」
「何それ、気になるよー」
もしここで本当のことを言えば、志乃は怒るか拗ねてしまう。
だからあえて何も言わない。
「それより観たい映画決めるんだろ?」
「うんっ、決める!」
話を自然に流すと志乃はすぐ同じように流れた。
「やっぱり恋愛映画がいいなぁ。
今高校で話題になってる映画!」
「ああ、なんかあったな。
男の中でも観に行ったとか言ってるやつもいたし」
「そうなの?
男の人も観に行くんなら大雅も観れるかなー」
「なんだよそれ。
俺は恋愛映画無理、みたいな」
「そういうつもりで言ったんじゃないよ?
大雅がつまらなかったら嫌じゃんか」
どうやら俺の気持ちを考えての言葉だったらしい。



