「やだ、離れない」



ぎゅっと、腕に力を込める志乃。



正直、いつも無理矢理引き剥がすことはできるのだが、そんなことはしない。



もしすればどうなるかなんて目に見えてる。



「じゃあ宿題しねぇんだな?
俺せっかく教えたのに」



少しずるいことを言ったけど、こうなったのは俺が志乃にキスしたのが原因だ。



だから今回は志乃は悪くないけど、先にやることをしてからじゃないと後で後悔する。



「うう…やる……大雅、教えてくれたもん…」



そしたら志乃が少し拗ねつつ俺から離れる。



そんな志乃の頭を何回か撫でてから、俺はまた宿題に手をつけ始めた。