「………」



その時、志乃が俺のシャツの裾を掴む。
落ち込んでいるようで、表情は暗い。



「そんな顔すんなって。
遊びに行った日は夜遅くまで一緒にいてやるから」



俺はそう言って志乃の頭を撫でると、ようやく志乃は反応を示し顔を上げた。



「それって…泊まってもいいってこと?」



心なしか表情は明るくなっていた。



けど、悪いが志乃を泊まらせることはできない。



「家、隣なんだから泊まる意味ねぇだろ」
「意味あるもん。大雅と一緒に寝るの!」



そう。



志乃が俺の家で泊まれば必ず同じベッドに侵入してくる。



そして俺に抱きついて寝るのだ。