ひっつき虫な彼女は幼なじみ





ーーー「大雅、帰ろ…!」



全ての授業が終わった放課後。
俺の席に志乃がやって来た。



今日学校で初めて話したのが今である。



それぐらい距離を開けているわけで。
志乃の目はキラキラ輝いていた。



「ああ、帰るか」



俺が立ち上がると、さらに嬉しそうに笑う志乃。



ダメだ、可愛い。



廊下を歩く中、俺の少し後ろについてくる志乃。



二人の距離は少し遠いが、何故か近く感じるから不思議だ。