やっぱり今日も、準備が終わったのはちょうど家を出る一時間前だった。



「大雅…!」



そして俺が何かを言う前に、待ちきれない様子で志乃が俺に抱きついてくる。



いつも以上にきつく抱きついてくる志乃が、たまらなく愛しい。



「好き、大好き…!
大雅が好きすぎてどうしよう」



「その言葉、そのまま志乃に返したいな」



「え…ほんと?
大雅も私くらい好きでいてくれてるの?」



「いや、多分志乃以上に好きだから」
「それは絶対ないもんね」



相当自信のあるような言い方を志乃はする。