「た、大雅…、このまま降りるとか言わないよね…?」



「いや、このままだけど?
志乃が俺から離れたくなさそうだから」



そう言えば、志乃の頬が赤く染まる。



「恥ずかしい…下ろして……」
「無理」



「大雅ママに見られちゃう、から…ダメ」
「志乃が離れなかったのが悪い」



思ったよりもこの方法が効果的で驚く。
これからはこの方法を頻繁に使おうと思った。



「うう…ごめんなさい……離れるから…」



ここでようやく折れた志乃。
少し名残惜しくもあるが、志乃を下ろす。