「た、大雅…!」 志乃が焦っているのは多分、周りからの視線のことだろう。 俺が志乃の腕を掴んだままのため、周りも何やら騒いでいる。 特に同じ学校の生徒が騒いでいた。 「ねぇ、あれってもしかして…」 「嘘ー!?ショックだよ…」 「ついに大雅にも春が来たのか…!」 「今夜は赤飯だな!」 口々に好き勝手話しているが、それも無視して歩く。 少し人通りが少ない場所に来て、ようやく志乃の腕を離した。