「誘われたから一緒にまわるだけ」
「誘われたって…普通男から誘えよ!」
「別に志乃は志乃で友達とまわった方がいいと思ったから誘うつもりなかった」
「うわー、でもやっぱり志乃ちゃんに誘われたら受け入れるんだな」
「まあな」
誘い方といい何もかも可愛かったのだから仕方ない。
逆に断るという選択肢が完全に頭の中から抜けていた。
「ほー、そっちもついに進展かぁ?」
「寂しかっただけだろ」
進展なんて絶対ない。
志乃の鈍感さはいつまで経っても変わらないからだ。
そんなことを考えながら、秀紀が電気を消したため、今度こそ目を閉じ眠りについた。