志乃も握り返してくるが、力が全然入ってない。 そんな状態なのに、目を閉じようとせず眠そうな瞳が俺を見つめた。 「大雅…」 「どうした?」 「早く明日の夜になってくれないかな…でもこの時間も終わってほしくないな…… えへへ、私って欲張りだなぁ」 顔を綻ばせる志乃を見て、感情を抑えるため思わず手に力が入ってしまう。 「……大雅…?」 「あ、悪い…」 強く手を握ってしまった俺に対し、痛い、とは言わなかったが、多少はきつく感じただろう。 慌てて力を緩めた。