「佐野から電話あったから来た。 けど、そこまで泣く必要ねぇだろ?」 どうやらここで俺が本物だと認識したらしい志乃は起き上がり、俺の方をじっと見つめる。 「たいがぁ……! 寂しかったよ…大雅……!」 少しフラフラしながら俺の元にやって来た志乃は迷わず俺に抱きつく。 今までで一番強い力で。 「夢じゃ、ないよね…? ……現実って、信じてもいい…よね?」 大きな目を潤ませながら俺を見上げる志乃と目が合った。 「ああ、現実だ」 「大雅…嬉しい……!」 志乃はそう言ってまた抱きつく力を強める。