一体志乃はどんな思いで言ったのか。 幼なじみとして、だろうけどいくら鈍感の志乃だからって見過ごすことはできねぇ。 「……志乃」 ここで初めて志乃の名前を呼ぶ。 けど志乃は泣くだけで反応がなかった。 「志乃」 もう一度呼べば、ようやく志乃が寝返りを打つようにしてこちらを向いた。 志乃の大きな目は涙で潤み、今も涙が頬を伝っている。 「……へ…? 夢…?」 そりゃそうだ。 いきなり部屋に男である俺が現れたのだ。 志乃が驚くのも無理はない。