「た、大雅…いいの…?」
入り口とは逆の方に歩いていけば、人のいない場所を見つける。
そこは壁で死角になっていて、そこでようやく志乃の方を向けば、心配そうに俺を見ていた。
そんな志乃に対し言葉を返さず、志乃を優しく抱きしめる。
少しの間固まっていた志乃だが、すぐ俺を抱きしめ返した。
「志乃、暗くなりすぎ」
「……だ、だって……」
「第一佐野は秀紀が好きだってわかってるだろ?
何他に心配することがあるんだよ」
「あるもん…!
大雅が亜美ちゃん好きになるかもしれないじゃんか……綺麗だもん、亜美ちゃん…」
そう言って腕に力を込める志乃。



