「志乃ちゃんここは嘘でも」
「うー…大雅、ダメ…」
最終的に秀紀を無視した志乃。
たったひとつの誤解でここまで嫌いになられた秀紀が可哀想に思えてくる。
「志乃、安心しなよ。
加藤は志乃のだって知ってるからね」
そんな志乃を安心させるように佐野が口を開いた。
「うん…だからダメ……」
ここではあまり断言するのは良くないと思ったのだろう、志乃にしては本性を抑えている方だと思う。
「亜美ちゃんは俺のものだからなー!」
「うるさい、喋るなこのバカ」
秀紀が冗談っぽく言うから、佐野がその言葉に信じるはずもなく。
バカと言って終わる。
これはある意味すれ違いだった。



