ダメだ、志乃と目を合わせてはいけない。
そう思った俺は目を閉じ、寝る体勢に入った。



…と、いうのに。



「…大雅…寝ちゃやだ……寂しいの…」



志乃が俺の頬に触れてきた。
そして今度は額に重みを感じる。



志乃が額を合わせてきたのだ。
夜になるとさらに大胆になる志乃。



いつもなら恥ずかしがって、こんなこと絶対しないだろう。



「うー…寝ないで…まだ早いよ…」



寝ないと俺にとったら地獄。



けどもしこのまま目を閉じて寝たフリをしたとすれば……



「…大雅…お願い大雅……」



ほら、やっぱり。
すぐ志乃は、泣きそうな声を上げる。