意外にも、志乃は俺の言いつけを守っている。
だから学校ではこんなことはしない。
ただの仲のいい幼なじみ、としての関係で留まっているつもりだ。
まあ俺が志乃を好きだっていうのはほとんどのやつらが知ってると思うが。
「大雅は、寝てほしいの…?」
「は?」
その時、少し黙っていた志乃が口を開いた。
「大雅は私に寝てほしいの…?
ずっと甘えられるの、面倒くさい…?」
どこか潤んだ目、不安げな顔で俺を見上げる志乃。
その表情に心が大きく揺れた。
こいつは…そんな顔されて我慢できてる俺は相当我慢強いのかもしれない。



