「けど志乃、俺の言うこと聞かねぇだろ?
だったら俺も聞いてやんねぇよ」



抱きつく志乃をもう一度離し、じっと見つめてみる。



志乃はまだ顔が赤いままだった。



「……いじめだ」
「いじめてねぇよ」



「だって恥ずかしくて死にそうだもん」



「…じゃあもっと恥ずかしいこと、してやろうか?」



俺の言葉に志乃はすぐさま反応を示し、首を横に振る。



「ダメ…!」



そんな志乃の後頭部を手で固定し、動けないようにしてやる。



「目、閉じてみ」
「……うう…」



なるべく優しい声で言うと、志乃は少しの間唸った後、ゆっくりと目を閉じる。



こうやって結局は受け入れるところも可愛い。
けどそのせいで理性が保てなくなるのだ。