「もっと危機感もてよ、志乃」
「危機感?
大雅がいたら大丈夫だよ」
ふわりと笑う志乃はまじで反則だと思う。
何が俺がいたら大丈夫だ。
まず俺を危険視しろよ。
そんなこと言ったところで志乃に伝わらないから諦める。
そして志乃が作ってくれたご飯を食べ終えると、ソファまで俺を引っ張り無理矢理座らされた。
そのまま俺に抱きついてくる志乃。
結構本気で思う。
俺ってぬいぐるみ扱いされてねぇか?
「大雅好きー」
「わかったから。宿題とかやること先やるぞ」
「じゃああと五分だけ!」
その五分だけ、を志乃は守ったことがない。



