「大雅二度寝しちゃうの?」
「どうだろうな」
「じゃあ私も寝る!
二人で朝寝坊だ!」
今日の志乃はいつも以上に明るい。
それには理由があって、今日俺の父親が単身赴任先から二泊三日で家に帰ってきて、志乃の父親も含めた五人でご飯を食べるのだ。
志乃は自分の父親と一緒にご飯を食べれることも滅多にないので、貴重な時間になる。
「今日、楽しみだね大雅」
「そうだな」
「大雅ママ、何作ってくれるんだろうなぁ。
私も作るの手伝おう!」
「志乃も作ったって知ったら、聡介(そうすけ)さんも喜ぶだろうな」
聡介さんとは、志乃の父親の名前。