「朝寝坊な大雅にはこうしてやるー!」
志乃がただ抱きつきたいだけなのだろうが、俺のせいにして起き上がった瞬間を狙われた。
「勢いつけすぎたら危ないだろ」
「大雅なら受け止めてくれるって知ってるもん」
それだけ言って、志乃は抱きつくことに集中してしまった。
「志乃、まずご飯食べるぞ。
せっかく志乃が作ってくれたんだから」
「別に後でも大丈夫!
だからまだこうしとくの」
作った張本人にそう言われてしまえば何も返せない。
だから俺は起き上がった身体を倒し、また横になる。
もちろん志乃もひっついてきた。