そんな感じで勉強なんて進むはずがなく。
「…ごめんなさい……」
二人が帰った後、志乃がちょこんと正座してかしこまっていた。
明らかに表情は暗く、反省の態度を示していた。
思わずスマホで写真を撮りたくなったが、その気持ちを必死で抑える。
いや、まずその小さく座ってる感じがたまらなく可愛い。
「大雅…怒ってる……?
怒ってるよね…ごめんなさい」
俺が黙っていたからだろう、怒ってると勘違いした志乃が泣きそうになりながら見つめてきた。
「大雅、何か喋ってよ……」
そんな志乃の前にしゃがみ込むと、潤んだ大きな目でじっと俺を見上げる。



