「そんなこと知ってるわよ」


「え！？」


家に帰ってお母さんに言った


「怜央くんのお父さんって陽人さんだって！」



これ聞いたらお母さんどんな反応するんだろ
って楽しみにしてたのに
なんだか冷静だった



「怜央くんがうちに遊びに来た時から
気づいてたよ。
陽人にそっくりだもの」



「なんで教えてくれなかったのー！」



「だって聞かれなかったんだもん
ほんと、怜央は鈍感だね」



お母さん私のことからかってる



んー！もう！こうなったら




「じゃあ今度会いに行きなよ！」


「え？」




「陽人さんのいる場所わかったじゃん！
今でも忘れられないんでしょ？
だったら会いに行くべきだよ！」







「…怜央。
ごめんね、それはできない」





「どうして？」




「もう会わないって決めてたのよ。
たとえ近くにいたとしてもね
それに今はお父さんがいるでしょ？」




「そんな…」


そんなの、悲しいじゃん





「怜央の気持ちもわかるよ。
高校生の時の私だったら会いに行ってた
でも、もうお互い大人だから
陽人だって同じことを言うと思うよ？」




そういうものなの？



恋ってそんなものなの？


あー！難しい！！