「あー、俺も父さんに同じこと言われた
会わないよって」


「陽人さんも?」


夜、怜央くんに電話した
モヤモヤするから

「本人たちがそう言ってんだから
俺たちがどうにかできる問題じゃないだろ?
どうせ怜央のことだから
どうにかして会わせてあげたいって
思ってんだろ?」


「なんでわかったの!?」

「怜央の考えは大体わかる
怜央が頑張る必要ないじゃん
これは2人が決めることだよ」


「うん…そうだよね」


私は何を考えていたんだろ

お母さんと陽人さんを会わせて
どうするつもりだったの?


お母さんは会って喜ぶのかな?


陽人さんは?


私は…なにがしたいんだ





「あー、怜央」


しばらく黙り込んでいた私に怜央くんが声をかけた


「なに?」


「俺、来週さ
父さんと買い物行くんだ」


「…それがどうしたの?」



「いや、言っただけ
じゃあきるぞ?」



電話が終わった。



怜央くんがお父さんと…


っ!!



さすが怜央くんだな
私のことよくわかってる


私は急いでお母さんのところへ行った


「お母さん!来週一緒に買い物いこ!」