悠介の想い。
その想いに視界が涙でかすむ。

涙と一緒に好きって気持ちが溢れる。

大好きって気持ちを込めてあたしはぎゅっと抱きしめる。
悠介の暖かい体温。

「うっ……ふっ…っく…」

え…?

「泣いてるの?」

珍しい。
悠介の泣き顔なんていつぶりだろう。

もうあたしの涙なんて引っ込んじゃった。

「戻れて…よかった…」

「もう、泣きすぎ…
 また泣いちゃう…」

背伸びをして頭を撫でる。

悠介も不安だったんだね。
そういえば小学生の時にクラスで飼ってたウサギが亡くなった時、お世話係だったから一番責任感じてたよね。

皆の前で泣かなかった悠介が帰り道にぼろぼろ泣いてたっけ。
あの時もここで背中さすってたよね。
“悠介のせいじゃないよ”って。