「おかえり」
「ただいま」

お風呂上がりの悠介からはあたしと同じ香り。
やたら緊張するのは悠介の部屋でふたりきりだから?
それとも同じ香りがするから?

ふたりの間に沈黙が流れる。
そして沈黙を破ったのは悠介。

「そんな緊張すんなよ。
 とって食う訳じゃないし、無理やりはさすがにないから」
やっぱり気づいてたんだ。
あたしが不安だったこと。
いつもあたしを尊重してくれる。
なら、あたしは…

「あたし初めてで怖いけど…
 悠介となら不安じゃない…」

「ほんとにいいのか?」
「うん。大丈夫…」

悠介は悠介だった。
震えるあたしの手を優しく握ってくれた。
伝わってくるのは悠介の愛と優しさ。

「大好き…」
「俺も…」

あたしの胸は悠介でいっぱいなんだ。
これからもずっとこの愛が続けばいいな。