そう、あれは確か入学したてのとき…

「届かない…」
あたしは委員決めの時、余った図書委員になった。
背の低かったあたしは、高いとこの本がとれなくて困ってたんだよね。

「どれが取れない?」
「えっ?」
「点検だろ?どれとるんだよ」
「右から3番目のやつ」
そう言ったら本当にとってくれたんだ。

「どーぞ」
「あ、ありがとうっ」
「どーいたしまして」
そう言った悠介の笑顔が大好きだった。

ううん。今も好きだよ。
大好き。

だから、ちゃんと終わりにしよう。
大好きだったことと幸せになってほしいこと。
ちゃんと伝えよう。